損なわれていく環境と健康 3
技術革新とそれを推進する政治の力は、大きな可能性を持っていますが、結局は、もっと消費したいという抑えがたい欲求によって阻まれることになります。
資源やエネルギーの節約によって蓄えられた金が、週末に南極に旅行するためのジェット機の費用に使われるとしたら、どんな希望が生態系に残されていると言えるのでしょうか。
究極的には、何十億もの人類の生存を地球が支えていけるかどうかは、消費イコール幸福とするライフスタイルを、私たちが今後も続けていくか否かにかかわっているのです。
地球がどの程度の消費を持続的にまかなうことができるかを知るには、今日の世界の消費パターンを検討することが必要です。
生態学的にもっとも重要な影響を持つ3つの消費形態・・・
輸送、飲食、原材料利用の3つは、国によって大きく異なっています。
最底辺の人々は、明らかに「少なすぎる」状態にあり、他方で、「クルマ・肉・使い捨て」階級と呼ぶことのできる頂点にいる人々は、明らかに過剰消費の状態にあります。
10億の人々は、遠出をする際、たまにロバやバスに乗ることはありますが、普通は徒歩で移動しており、生まれた場所から100キロ以上離れたことが一度もない人も多いのです。
これらの人にとって、仕事に就くことや、学校に行くこと、自分たちの要求を政府に訴えることは困難で、彼らは輸送手段の未整備に苦しんでいるのです。